いつもの古酒店で見つけたボウモア18年。買った後で気づいたのだが、ひとつ前のデザイン(蒸溜所が描かれている)のボトルだった。
色は赤味をおびた濃い琥珀色。12年がやや薄目の琥珀色だったのと比べると全くの別物である。シェリー樽原酒が多く使われているのであろうか。
香りはまずスモーキーフレーバーがまず感じられ、次に甘い香り。オレンジのような柑橘系のフルーツ。12年も同じような流れではあるが、18年の方が香りが豊かで複雑。
口に含むと18年物にしてはスパイシーな刺激。鼻が慣れてしまったせいかスモーキーさは感じされない。フレーバーが広がる。アルコールの刺激はやや強めか。香りから予感した甘味はあまり感じられない。
少し加水すると、杏子のような甘い香りが引き立つ。12年はケミカルな感じが強いのに対して、18年は自然な感じ。
トワイスアップにすると香りはやや穏やかになる。味わいはスムースで、少しだけピリリとスパイスが効いている。穏やかなスモーキーな香りとフルーツ系の甘い味わいで、美味しくいただくことができる。さらによいのは、時間をたっぷりかけて飲んでも、複雑な香りが持続すること。いつまでも香りを嗅いでいたくなる。
ロックにしても、ボウモア18年の香りは変わらない。飲み口はストレートとトワイスアップの中間といった感じで、他のお酒で感じるような甘味や苦みの比率の変化がほとんどない。ちょっとおいていたらチョコレートの香りに変化した。ボトル裏ラベルにはチョコレートもあると書いてあるのに感じられないなぁと思っていたがここで来たか。
ちょっともったいないかもしれないがハイボールも作ってみる。まずはハイボールらしからぬ色の濃さに驚く。味わいはスモーキーさに加えて酸味が強めに感じられる。酸味というよりも潮味か。味がしっかりしていて飲みごたえあり。
ボウモア18年はさすがアイラの女王の長熟品だけのことはあり、どの飲み方でも美味しくいただけた。ピートが強い他のアイラ系と違って飲み疲れもしないので、ちょくちょく飲んでいこう。
レビュー日:2021年5月1日
【評価:7.0/10.0】
【ボウモア12年の記事はこちら】