Whisky Diary

セキュリティエンジニアのウイスキー研究日誌

朝倉 シェリーカスクフィニッシュ / Asakura Sherry Cask Finish

本日は変わり種で、朝倉 シェリカスクフィニッシュをいただきます。

HPの紹介文によると、大麦を原料に麹を用いて焼酎を製造(単式蒸留器で二度蒸留)し、アメリカンホワイトオーク樽で最低でも6年間熟成後、2種類のシェリー(マンサニージャ・オロロソ)樽で約1年間追熟させたもので、品目はリキュールになります。
色はきれいな琥珀色。
香りは、初めにシェリー樽のレーズン、その後すぐに甘いバニラと樽香が強めに立ち上ってくる。香りはウイスキーに比べてそん色なく、むしろ良い部類に入ると思う。
口に含むとウイスキーとはちょっと違う。アルコールの刺激は弱く、やさしく飲みやすいが少し軽い感じ。甘味は少なく、最初に酸味が、舌の上で転がすと次第に苦味が支配的になる。麦焼酎の味わいをベースに、樽の成分が乗っていると考えると合点がいく。
原酒:水=2:1位に加水しても、香りはしっかりしている。味わいは甘味と酸味が強くなった。

トワイスアップにすると、甘いバニラとレーズンに加え、クリームとアーモンドの香りが感じられるようになった。しかしながら味わいは酸味が強くなりすぎ、バランスが崩れてしまった。

ロックにしても、香りは健在。味わいは、最初は全く抵抗なく口に入ってきて、口内で温度が上がるにつれて甘苦さが強くなる。香りもよく飲みごたえもあり美味しい。この飲み方だとウイスキーと区別がつかない。加水が進むとちょっとづつ甘味が優勢になり、それでも苦味もしっかり残っていてやはり美味しい。ただし加水が進み過ぎると、バランスが崩れ酸っぱくなってしまう。

ハイボールにすると、レーズンが香る甘苦い味わい。十分美味しい。

 

朝倉は、クラウドファンディングで買われた方のレビューで高評価だったので気になっていたのですが、先日いつものリサイクルショップで見つけて購入できました。ストレートでは味わいにベーススピリッツの違いが感じられたものの香りはとてもよく、ロックやハイボールではウイスキーとの違いを忘れて美味しくいただくことができました。

酒税法の制約により、樽熟成で濃い色がついた焼酎は焼酎と名乗れないためリキュールとして販売されていますが、長期樽熟成の焼酎が新ジャンルとして広がると良いなと思いました。ウイスキーブログなので記事にはしませんでしたが、壱岐焼酎壱岐っ子デラックスもシェリー樽の香りが乗って美味しくいただけました(酒税法で焼酎を名乗れる範囲の薄い色です)。

 

クラウドファンディングの記事はこちら(受け付けは終了しています)。

「長期樫樽熟成麦焼酎の真髄」を、世界にそして未来に継承したい - CAMPFIRE (キャンプファイヤー)

camp-fire.jp

 

次回は、朝倉 ブランデーカスクフィニッシュをいただく予定です。

 

 【評価:7.0/10.0】

 
ボトル詳細
日本 
地域
福岡県
蒸溜所
篠崎
スタイル
リキュール
熟成年数
NA(7年以上)
アルコール度数
40%
容量
500ml