クラフトジンでも有名な桜尾蒸溜所。広島県廿日市市の酒蔵です。桜尾と戸河内の2つのブランドを持ち、貯蔵庫の場所を冠しています。桜尾の貯蔵庫は瀬戸内海近くにあり、潮風が届き、気温差が大きく熟成が早まると言われています。
色は中庸な黄金色。
香りは、杏子、バニラ、柑橘、適度なピート。若干アルコール感あり。第一印象は爽やか。
口に含むと、コクのある甘味と旨味、それからスパイシーな刺激。甘さと辛さがバランスを取っている。飲み込むとスモーキーな余韻が漂う。
ウイスキー：水＝２：１位に加水すると、香りは弱まるものの梨のような白いフルーツの香りが前面に出てきた。味わいは、甘味はあるものの辛さが苦味に変化して、意外なことにストレートより飲みにくい。
トワイスアップにすると、舌触りはスムースになり飲みやすくなる。後半で辛味が顔を出すものの良い方の変化。ちょっと放置しておくと、グラス内にスモーキーな香りがたまりこれもよい。
ロックにすると、最初は甘味が感じられる。口内で温度が上がるとスパイシーさが強くなってくる。苦味はそれほど感じられない。和の黄色い果実の甘味と控えめなスモーキーさが独特な個性を構成している。加水が進むとスパイシーさが弱まり、かなり飲みやすくなる。いつもより減るペースが速い。
ハイボールにすると、やはり甘くて美味い。スモーキーさもあり上出来。
この桜尾のボトルは、どこにでも置いているというわけではありませんが、ウイスキーに力を入れている酒屋では割と見つけることができました。（戸河内の方は全然見かけないのですが）。ジャパニーズシングルモルトとしては6,600円（税込）と良心的な価格ですし、他社もこのくらいの入手しやすさと価格帯になってくれればと思います。
【評価：8.0/10.0】
